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二宮さんの少し冷たい手のひらに、ソッと俺の手を重ねるようにした。

「俺…生きてんだね…」

『…生きてますよ…何バカな事言ってんです』

重ねた手を握り、覆い被さったまま二宮さんの首筋に顔を埋めた。

「んふふ…くすぐったいなぁ…」

『良かった…』

「…」

『あんたが…無事で…』

「無事…かぁ…」

他人事かのようにボンヤリ呟く二宮さん。

手を突いて身体を引き離し、上から見下ろす。

「怖い顔だなぁ…」

『失敗したとか…思ってるんでしょ?』

「思ってないよ」

『成功なんてさせませんよ?』

「…思ってないったら」

『あんたが俺を頼ったんだっ!俺に電話したっ…俺にここへ来て欲しかった…俺にっ!助けて欲しかったんだろ!』

二宮さんはジッと俺を見つめて、フッと苦笑いした。

「躾がなってないなぁ…ちょっと眠ってる間に、随分な牙を剥くんだもん…イヤんなっちゃうわ」

『俺に電話したんだっ…二宮さんは…俺を好きだょ…』

俺は自分が泣き出してしまいそうな声を出した事を隠すように歯を食いしばった。

二宮さんはピクッと身体を揺らす。

『あんたが好きなのは…雅さんじゃない』

二宮さんが俺の襟元を握りしめてくる。薄い唇を噛んで小さく震え、ビー玉の瞳が意思を持って苦痛に歪む。

『あんたが好きなのは…俺だよ』

続けた言葉に、琥珀色の潤んだ瞳は大きく揺れた。

肘を曲げ、顔を近づける。

『二宮さんは…俺が好きなんだよ』

投稿者

ninon

オリジナルの小説を書いていきます。 嵐さんの大ファンです。 黄色を愛でる幸せに生きています。 二宮和也Addiction... どうぞよろしくお願いいたします。 尚、このブログ作品はフィクションであり、実在する人物、団体等とは一切関係ございません。

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