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結局、唐揚げはガッツリ冷えた。

忠犬はご主人に忠実だったという事だ。

二宮さんを抱いた真夜中。

段ボールまみれの何もないリビングの床で、二人寄り添いながら毛布に包まりバルコニーの向こうを見つめた。

凍てつくような寒い夜の中、羽根のような白いフワフワした雪がヒラヒラダンスを踊るように揺れながら舞っていた。

裸のまま寄り添う俺達は、暫くジッと黙ってそれを見ていた。

二宮さんは、雅さんに…別れを告げていたのかもしれない。

俺が、雅さんに、勝手な約束をしたように。

それぞれの胸の中で、幻想的な窓枠に切り取られたその向こう側へ…誓いを立てる。

二宮さんを幸せにします。

二宮さんに目をやると、俺の肩に頭を寝かせて呟いた。

「俺は今、相葉さんが考えてる事、分かるよ。」

なんて言うから、俺も負けじと返した。

『俺もです。二宮さん…泣いても良いですよ』

さよならは辛い。

それだけはきっと確かだ。

鼻を啜る音が聞こえたから、誰が居るわけじゃないんだけど、誰にも見られないように、頭から毛布で覆って抱きしめた。

次第に華奢な身体が震えて、二宮さんが流す涙が肩を伝い、鎖骨に流れるのを感じながら、言葉に出来ない愛おしさに

胸が熱く、少し…苦しかった。

投稿者

ninon

オリジナルの小説を書いていきます。 嵐さんの大ファンです。 黄色を愛でる幸せに生きています。 二宮和也Addiction... どうぞよろしくお願いいたします。 尚、このブログ作品はフィクションであり、実在する人物、団体等とは一切関係ございません。

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