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「嫌だ…」

『…ダメだ………ダメだダメだっ!』

「先生…」

俺は縋るように潤んだ目で彼を見上げた。

目が合った瞬間、相葉先生は跪く俺の身体を乱暴に引き起こした。

『…なんでっ…なんでおまえはっ…』

しっかり抱きしめられ、甘い香りが俺を包む。肩口に頰を寝かせ…

ニヤリと微笑んだ。

「好きだよ…先生…俺の事…好きでしょ?」

『………クソっ!…』

「んぅっ……んっ…ふっ…」

熱い…熱いキスをくれる。

腰が…折れるんじゃないかと思うような…

そんな力で抱き竦められて…心地よくないはずが無い。長い綺麗な指が俺の身体を引き寄せる行為に…たまらない幸福感。

そっと唇が離れると…相葉先生は額を合わせ…呟いた。

『…おまえが…好きだよ…初めて会った時から…』

俺は…もう一度…先生の唇をねだる。

「…先生…先生っ…」

引き寄せた白衣は、もう俺のモノだ。

相葉先生は…

誰にもあげない。

絡みつく舌先が口内から引き抜かれ、願ってもない言葉が紡がれる。

『今日…うちに来るといいよ』

「ぃ…いいのっ?」

相葉先生は俺の額に軽くキスをして…

『ダメなのか?…おまえは俺のモノじゃなかったっけ?』

胸が急激に熱くなるのを感じて、苦しいのと、嬉しいのが混ざって…頭の中で虹色を作る。

胸元にしがみつき、ぎゅうっと先生の首筋に頰を寄せた。

「行くよっ!…行く…」

『じゃあ…待ってる…そろそろ…戻りなさい』

先生は、今まで見た事のない顔で微笑んだ。

安心…安堵…

俺はほっとしていた。

今までに感じた事のない…脱力感。

保健室を後にして、こんなに胸が痛くないのが不思議だった。

変わりに、あの人を手に入れたかも知れない幸福感とともに…

何故だか

怖いくらいの…

焦燥感…。

著者

ninon

オリジナルの小説を書いていきます。 嵐さんの大ファンです。 黄色を愛でる幸せに生きています。 二宮和也Addiction... どうぞよろしくお願いいたします。 尚、このブログ作品はフィクションであり、実在する人物、団体等とは一切関係ございません。

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