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相葉先生が

俺を好きだと認めた。

こっち側にならなかった俺は…先生の特別なんだろうと思う。

一日中…朝、聞いた言葉を反復していた。

テストがあるなら、間違いなく百点満点をとるであろうくらいには反復して噛み締めた。

ただ、嚥下し切らないこの焦燥感は…

相葉先生が俺だけの物である確証が持てなかったからだ。

今日…先生の家へ行けば…全部スッキリするだろうか…。

相葉先生が俺を騙していたら?…本当は…

俺もこっち側だったら…

遊ばれて居たら…

経験の無い不安。

大人への疑い。

約束の無い未来。

先生…

どうしてかな?

一緒に居られると思った瞬間から….

不安で…怖くて….寂しい。

放課後になるのは思ったより随分と遅かった。

潤くんが一緒に帰ろうと誘ってくれたのに、俺は俯いて、首を左右に振るしか出来なかった。

「ニノ…大丈夫?」

潤くんは椅子に座る俺を覗き込む。

「大丈夫…」

「相葉先生?」

コクンと頷く。

潤くんは聞こえるように溜息を吐いて俺の頭をガシガシ撫でた。

「俺、先、帰るぞ。」

また、力なく頷く。

潤くんは、痺れをきらしたようにして、俺の机を叩いた。

ドンっと拳も机も揺れる。

俺はゆっくり机の前に立つ潤くんを見上げた。

「なんかあったらすぐいう事!!俺は…おまえがいいなら良いやって思っちゃいるけど…たまに心配だよ…ニノ…普段引きこもりなんだし…」

潤くんの言葉に苦笑いしてしまった。

心配させちゃってるのは、本当は最初から分かっていたからだ。

「潤くん…大好き」

「なっ!バーカっ!バーカっ!バカニノっ!」

また頭をグリグリ撫でられて俺はキュッと肩を竦めながら笑った。

一頻りちょっかいを出されて、潤くんは真顔になった。

「本当に…大丈夫?」

「うん…心配させてごめんね。大丈夫。今日、先生の家に行ってくる。」

「…そっか…あんまり、遅くなるなよ、おばちゃん、心配すっから」

「…連絡しとく。ありがとう」

「…おぅ…じゃ、俺、先帰るけど…」

「何かあったら連絡するよ。大丈夫。」

潤くんは頷いて教室を出た。

多分、幼馴染みがあそこまで心配するような顔をしてるんだ…。

どうしょうもないな…。

相葉先生は何も悪くないのに…俺がこんな風だから潤くんまで心配させちゃって…。

相葉先生は…俺が好きって言った。

だから、心配なんて…ないはずなんだ。

俺が悪い。

不安を抱えて、一人苦しくなってるだけだから。

著者

ninon

オリジナルの小説を書いていきます。 嵐さんの大ファンです。 黄色を愛でる幸せに生きています。 二宮和也Addiction... どうぞよろしくお願いいたします。 尚、このブログ作品はフィクションであり、実在する人物、団体等とは一切関係ございません。

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