相葉さんのマンション…
俺んちから近いんだよな
何回か引っ越したけど、示し合わせたみたいにしていつもご近所さんになる
潤くんからの電話が終わって…
俺は涙止まんないし、しばらく全身が真っ赤なんじゃないかってくらい熱いし
相葉さん…俺と同じ気持ちだったなんて
信じられなくて
潤くんと大野さんからのドッキリなんじゃないかとか…
相葉さん
ニノ、会いたくてしょうがないよって
いつもの仲間に言う声音じゃなくて
愛おしい人に言うソレで…
俺を呼んでくれた
それに間違いなんてないよね?
俺が相葉さんの会いたい人でいいんだよね?
あぁ、ダメだ。
また涙が止まらない。
こんなんじゃ、あいつに会ったら俺どうなっちゃうのよ
想いは確かだ
この想いがバレたりしたら生きていける自信が微塵もないって
だから、この距離を選んでた。
もう、我慢は必要ないのかな。
奈落の底から急に引き上げられた俺は
まだ目の前の幸せに飛びつけないでいる
とりあえず着替えを済ませてノロノロと準備をして、相葉さんの家へ向かう
走り出したいくらい興奮してるはずなのに、足取りはトボトボと心もとない。
相葉さん…好きでいてもいいんだよね?
俺は一体さっきから誰に何回おんなじ事聞いてんだよ…
あぁ、もしこれが本当にさっき思ったつまらないドッキリかなんかだったら、俺は未来永劫アイツらを許さないからな!!
外の空気はシンと静まり、時折吹く強い風が体温を奪っていく。
街はクリスマスムード一色
ジングルベルが薄っすら響いて楽しそうな笑い声
もうすぐクリスマス…かぁ
もう何年も前から、それより先にアイツの…生まれた日が浮かぶ
もう十数年…俺にクリスマスは関係なかった
それよりも大切な
ずっとずっと大切な日が
肌に刺さる寒さとともに近づいてるのを知らせてくれるんだ。