イヴじゃなくて

      spin off from  潤

相葉くんから呼び出しの電話があったのはあれから、数日後だった。

泣きながら

告白する前にニノに振られたとか言って。

自分の家に来て欲しいと、宅飲みで潰れる気だなってくらいヤケになってる風だった。

相葉くんの家で聞いた話はもうニノの気持ちを知ってる俺としては黙ってるのが辛いを通り越して痛々しく、ほんのちょっとだけ笑えてしまう。

コイツら本気でお互いがメンバーとしてだけの感情で仲良しこよしやってるとでも思ってんのかな

考えてたら、やっぱ超面白くなってきた

ニノにキスされたとか

自分もやり返したとか、

何もなくてやってんのかよ

2人とも鈍感にもほどがある

もう我慢し兼ねて大野さんに電話した。

「もう俺言っちゃうよ?」

『そろそろ時期ってヤツだなンフフ  。ニノには俺からも連絡するわ。松潤もかけてみて』

「りょーかい!」

俺はいよいよ、リーダーの許可を得て相葉くんに全てを喋った

相葉くんが全く信じなくて、結局もう一回リーダーに電話して、リーダーからも今までのニノの想いを聞いていた。

ニノが自分の事を好きだなんて。

相葉くんは大量の酒が一瞬にして覚めたようにして暫く固まっていた。

何度か俺からも掛けていたニノへの電話がようやく折り返しかかってきた。

ニノに伝える

「来てやってよ」

相葉くんに携帯を手渡してみせる

相葉くんは携帯の向こうのニノに呟いた

『ニノ…俺、会いたくてしょうがないよ』

何だか俺までキュンとした。

こんな風に大切な人がいる

こんなに会いたい人がいる

相葉くんが少し羨ましく感じた

さ、俺はおいとましようかな!

上着を手にして引き止める相葉くんを宥める

じゃと手を挙げて家を出た。

外の寒さが身にしみる

大野さんに電話をかけてみた。

『あぁ、松潤?』

「リーダー、今大丈夫?」

『大丈夫だぞ。そっちはどう?』

俺は相葉くんのマンションを出て少し歩いた夜空を見上げる

大野さんのそっちはどう?

には正確には答えられないけど、俺的に言ってしまえばもうこれは恐らく

「ん~…多分ねぇ、ハッピーエンドなんじゃない?オシャレに言っちゃえばってとこだけど」

見上げた先には月明かり

リーダーはいつものふにゃふにゃの笑顔で絵を描いてる

筆がキャンパスを走る掠れた音が微かに聞こえて

『松潤、ありがとな』

なんて、リーダーらしい台詞を呟く

「リーダー」

『なんだぁ?』

「俺さ、嵐で良かったよ。酔っ払いの相葉さんじゃないけど、何かさ、今ものすっごいそう思ってる」

大野さんは笑う。

『4人は俺が守るよ。俺、嵐のリーダーらしいからな、ンフフ  』

こんな時にリーダーの本心を聞くとは思わなかったけど、確かに、大野さんじゃなかったら、俺たちとっくに空中分解だったね。

いつでも肝心な時には舵を切ってくれてる。

それまであなたは俺たちを信じて

自由にさせてくれる。

見守る事がどんなに難しい事か、俺は最近、少しずつだけど、気づいてきたんだよ。

久しぶりにフラフラ歩く人気のない道でニノと相葉くんが上手くいくよう心から願う自分が少しだけくすぐったかった。

著者

ninon

オリジナルの小説を書いていきます。 嵐さんの大ファンです。 黄色を愛でる幸せに生きています。 二宮和也Addiction... どうぞよろしくお願いいたします。 尚、このブログ作品はフィクションであり、実在する人物、団体等とは一切関係ございません。

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