「先生…解いて…」

ギリギリと食い込むロープ。

手首から滲んだ血がソレを染めるのに、俺はおかしい程に満たされて溺れていられる。

『今日は雨だ…痛むか?』

随分と長い間

外へ出ていない。

俺は後ろ手に縛り上げられ、シーツに頰をついたまま振り返った。微笑みながら小さく首を左右に振る。

先生の大好きな長い指が俺の腰を支えて引き上げる。

ケツを高く上げ、後ろ手で縛られた姿。

俺は甘い香りのシーツに顔を埋めながら抵抗する様にモゴモゴと呟いた。

「解いて…顔が見たいんだ…前から…して」

『…どうしようもないな』

先生は呟くとロープを解き、擦りむけた傷を猫のように舐めた。

それから、ゆっくり首に繋がった鎖を引いて、俺の身体を仰向けにした。

『首輪、似合ってるよ…おまえは俺のモノだからな』

自由になった腕を相葉先生の首に絡めて引き寄せた。

ジャラっと重い鎖が鳴る。

「好きだよ…先生、大好き」

『逃がさない…ずっと側にいろよ』

俺は彼の首筋に頰を擦り寄せ、キュウッと抱きしめる。

愛しい。

愛しい。

身体も心も

全部…

あなたのモノだ。

いや違う。

身体も心も

全部、俺のモノにしなくちゃ。

身体を貫かれる度に、首輪とベッドの柵に繋がった鎖がジャラジャラと、不気味な音を立てた。

快楽と愛情が螺旋階段を絡まりながら昇っていく。

滴る汗と

割れた腹筋

イク前に寄る眉間の皺と

愛しい吐息。

永遠に

そうであれば良い。

もう、何回も鳴る携帯電話が、そろそろ充電切れの合図を出す。

先生はソレを床に叩きつけた。

蜘蛛の巣状に割れた画面は、一度強く光って光を落とす。

『俺以外、必要ないよ。おまえには…』

「先生…」

『お互い以外…必要ない』

俺は目を細めて先生を見上げる。

2人

抱き合って目を閉じる。

「必要ないよ…先生以外、必要ない」

明日さえも

2人じゃないなら

必要ない。

著者

ninon

オリジナルの小説を書いていきます。 嵐さんの大ファンです。 黄色を愛でる幸せに生きています。 二宮和也Addiction... どうぞよろしくお願いいたします。 尚、このブログ作品はフィクションであり、実在する人物、団体等とは一切関係ございません。

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