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松本さんは簡潔に話をまとめた。

相葉さんの家にある盗聴器やなんかを全て回収すると。

元カノを別れさせ屋を雇って嵌めた事を一生口にするなと。

お前たちはただの恋人同士なんだよと。

「どうして俺を助けるの?これをネタに…俺を脅す事だって…出来るじゃない」

「…考えたさ。…何回も考えた。だけど…お前泣くじゃん、多分。」

俺はそこで初めて気づいた。

元カレと松本さんは端から同じなんかじゃなかったんだと。

初めから…何も交わってなかったんだと。

「今晩、相葉くんの家に行くつもりだよ。さっき櫻井主任と話してた事…多分アイツも気になってるだろうし。ずっと同期で競い合って来た仲間だから…きっと喜んでくれると思う。酒でも持って…。そん時、おまえが言った物は全部回収してくる。良いな?」

俺は小さく頷き、また自分のくたびれた革靴を見ていた。

「あ、そうだ…別れさせ屋と盗聴器…もう無いよな?犯罪者になるような事…」

俺はゆっくり顔を上げて笑った。

「あるわけないじゃん…それで、悪事は全部だよ」

俺は…

こんなにも大切にされながら

簡単に…嘘を

ついた。

著者

ninon

オリジナルの小説を書いていきます。 嵐さんの大ファンです。 黄色を愛でる幸せに生きています。 二宮和也Addiction... どうぞよろしくお願いいたします。 尚、このブログ作品はフィクションであり、実在する人物、団体等とは一切関係ございません。

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