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nino’s Book

『続き…して良いですか?』

相葉さんの柔らかな唇が耳に触れながら声がダイレクトに響く。

恥ずかしくて黙っていたら、俺を抱く手に力がこもって、ヒョイと横抱きにされた。

「うわぁっ!あっぶないだろっ!」

相葉さんは俺の額にキスをするとニッコリ笑った。

『落とすわけないでしょ。俺の大切な人』

「っっ!…チッ…」

フイとそっぽを向いたものの…

内心気分は高揚していた。

気取らない顔をして、恥ずかしげもなくこちらが喜ぶだろう言葉を平気で吐き捨てる。

今まで付き合ってきたどの人にも言われた事なんてない。

そんな思いが、相葉さんの胸元にしがみついてしまうような形で行動に出してしまう。

『くふふ…二宮さん、髪が当たってくすぐったいよ。どうしたの?』

俺をベッドに下ろしてゆっくり覆い被さってくる。

俺はジッと相葉さんを見上げて呟く。

「今まで付き合って来た人にも、そんな風に言ってきたのか?」

相葉さんはポカンとした顔でゆっくり首を傾げた。

『ん?…俺、なんか言いましたか?』

「…無自覚なら尚更タチが悪いぞ…」

相葉さんは片手を突いたまま、もう片方の指先でポリポリ顎を掻いた。

『あぁ…えっとぉ~…何か気に障ってますよね?』

「いや…大切な人だなんて言われて…恥ずかしいけど、浮かれてるよ。ただ、嫉妬もしてるって話」

『だっ!誰にですか?!』

慌てた相葉さんの顔がグンと近づいてくる。

「ちっ近いっ!」

胸を押すと、それより強い力でグッと押し迫ってくる。

『誰に嫉妬するって言うんですかぁ!』

俺は鼻先が擦れそうな距離の顔から逃れる為に横を向く。

「だから…それは…」

『それは?』

「あぁもうっ!しつこいなぁっ!元カノ達にだよっ!」

返事がない。

俺はゆっくり覆い被さってる相葉さんを見上げた。

また

あの目。

今にも舌舐めずりしそうな、悪い顔だ。

『二宮さん、もしかして凄く…俺の事、好き?…だったりして。ふふ…』

「ふふ、じゃねぇよ……好きだよ…俺は…お前が好きだ。』

パチパチっと瞬きをしてビックリした顔をする相葉さん。

「何だよっ!」

『いや…俺、明日死ぬのかなぁって思って…すげぇ…それくらい幸せです。』

ギュッと抱きしめられて、俺の首筋に埋ままった相葉さんの顔。

そのせいで、どんな顔して言ってるんだか…見られなかった。

変わりに、その想いは俺の首筋のキスマークを重ねてくる事で伝わってくる。

痛み

それが、媚薬のように身体を犯して

俺は相葉さんの髪に指先を埋め、離れないよう引き寄せた。

著者

ninon

オリジナルの小説を書いていきます。 嵐さんの大ファンです。 黄色を愛でる幸せに生きています。 二宮和也Addiction... どうぞよろしくお願いいたします。 尚、このブログ作品はフィクションであり、実在する人物、団体等とは一切関係ございません。

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