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地獄に堕ちると

うわ言のように呟きながら俺の身体にしがみついてくる。

地獄に堕ちればいい。

二人なら構わない。

人間はどちらか一方の側面で物事を捉えがちだ。

ドラマや映画のヒーローは悪を退治するけれど、本当の悪なんてこの世にいるんだろうか。

悪が育つ環境に

身を置いた事は

あるだろうか?

そう思う事が、何度もあった。

今も同じ事を思う。

ただその中に、今は他人ではなく、自分が居て、葛藤の色は濃くなっていた。

本当の悪…

悪が育つ環境…

身を置いた事があるかと問われたら…きっと

俺達が出会った事が、悪の始まりかも知れないからだ。

だけど…これは…

本当の悪だろうか…

本当の…

血の繋がった弟の肌は白く滑らかで、欲情の波を煽る。

手を這わせ、舌先を押し付けると、柔らかく吸い付くように甘い味がする。

幾つも幾つも口付けた足跡を紅く付けて、身体がしなるのを目を細めて見下ろす。

膝に掛けた手で、細い脚を左右に大きく開かせ、反り勃った熱に指を絡め、扱きながら先端を舐める。

ビクビクと痙攣しながらイクおまえを見つめながら俺は満足だった。

悪でも、地獄でも来やがれ

俺は弟を抱いて、罪に溺れるんだ。

『ニノ…上、乗って』

「んっぅ…はぁっ!ぁあっあっ!待っ!動くっなっ!」

『無理っ…はぁっっ!キツい、あんま締めんなっ!持たないっ』

「やぁっだっ!くぅっ…イッ…イクッ!出るっ!相葉さんっっ!」

『可愛い…可愛いよっ…ニノっ…』

猫が爪を立てるように、快楽の崖から堕ちるように、背中に何度も痛みを感じる。

深く刺さるニノの爪が、皮膚を引き裂きながら腰を揺らす。

痛みと快感と

涙と微笑みが

入り混じり交差して

上だか下だか分からない程に乱れ咲き

これは愛だと

確信する。

兄と弟でありながらも

こんなにも愛しい。

もう

何も要らないから

おまえの全部を俺に…

俺にくれないだろうか。

著者

ninon

オリジナルの小説を書いていきます。 嵐さんの大ファンです。 黄色を愛でる幸せに生きています。 二宮和也Addiction... どうぞよろしくお願いいたします。 尚、このブログ作品はフィクションであり、実在する人物、団体等とは一切関係ございません。

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