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バスルームで準備と称して散々中を弄られた。
半分くらいのぼせ上がった頭を何とかクリアに保とうと冬空の身体にしがみつく。
ベッドに横たわってシーツに沈んだ身体が急に現実を突きつけてくる。
全裸の冬空の身体は恐ろしいほど綺麗に筋肉がついていた。
顔の横についた腕が逞しく眩暈がする。
胸の尖りに歯を立てられ、ビクンと身体がしなった。
「冬空ッ!…くっ…苦し」
胸を愛撫されながら、下では指がゆっくり本数を増やしていく。
「我慢して…すぐ良くしてやるから」
「んぅっ…ふぅっ…ぁ…ぁあっ!そこっ!!」
ビクビクッと内腿が震えて、身を捩る。
冬空は俺の腰を片手で掴んでほぐしていた指を手前に擦った。
「ぁあっ!ひっ!…ぃやぁっ!」
「ここ、秋空の良いとこだよ」
トントンと刺激され、自分の熱が張り詰める。
「ヤダッヤダッっ!よせってっ!怖いっ!変になるっ!!」
「秋空っ…イクとこ…見せて」
「ハァッ!ぁあっ!いっ!イクっ!!やめっ!!ぁっぁあっ!冬空っ!ダメっだ!出ちゃうっ!!」
俺は後ろで冬空の指を咥え込んだまま、前で果てた。
真っ白になる感覚、ブルブルと震える両足。
俺の吐き出した白濁を浴びた冬空の腹を見て唇を噛んだ。
フイと視線を逸らすとすぐに顎を掴まれ目を合わせられる。
冬空は腹を滴る白濁した雫を指先で掬い上げペロリと舐めた。
「秋空エロすぎ」
「と、冬空っ」
俺は感じ過ぎる身体が怖くて、冬空に抱きついた。
「大丈夫…息、吸って…そう、吐いて」
「あっ!!冬空っ!」
「ゆっくり吐いて…挿れるぞ」
さっきまで指を咥えていたソコに当てがわれた冬空の硬い熱から先走る汁が滑りを良くするのが分かる。
イッたばかりのヒクついた場所が冬空を欲しがるように吸い付いた。
「ぅゔっ…くっ…ハァッ!…ぁっあた…るぅっ…無理っ!冬空っ…」
冬空は俺の下っ腹を長い指で撫でた。
「分かるか?中、俺でいっぱい」
ゾクゾクっと身体が震えて腰が浮く。
「これ以上締めんなよ…もたねぇ…」
冬空の額に汗が見えた。
息を荒くして俺の膝裏をグンと高く押し上げる。
「はぁっ!んぅっ!!奥ッ!ダメっだっ!!」
ガクガク揺れる身体。ピンポイントに良い場所を掻き回す冬空の腰の動きに何度も意識が飛びかける。
指を絡めるように繋ぎ、引き寄せられたかと思ったら、冬空の上に馬乗りになる体勢になっていた。
自分の体重でローションをグチュっと鳴らしながら冬空のモノを飲み込んでしまう。
「ぁあっ!」
下から突き上げるように腰を打ちつけられ、割れた腹筋に手をついた。
「自分で動いてみな…」
冬空の言葉にハァッハァッと短い息を吐きながら首を左右に振る。
涙が流れて、本当に快楽でどうにかなりそうだった。
俺はそのまま冬空の胸に倒れ込む。
「好きだよ秋空」
冬空は沢山キスをして、最後は正常位で、激しく俺を突き上げた。
中で出さず、イク寸前に抜かれた冬空の熱からは、熱い迸りが俺の胸元まで飛び散り、汚した。
グッタリと横たわる身体を抱きしめられ、冬空が囁いた。
「抑え…きかなかった…ごめん」
俺は何だかそれが物凄く愛おしくて、冬空の頭を胸元に引き寄せた。
「冬空…俺…冬空が好きだ」
呟いたら、冬空の身体が小さく震えて、胸元が濡れるのを感じた。
冬空は、俺の腰をギュッと抱きながら、唇を震わせながら…静かに泣いていたんだ。