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yellow side

「カズ~、帰ったの~?またマサくん家?」

階段を駆け上がる俺に母さんが声をかける。

俺は応えないまま猛ダッシュで2階の自室に飛び込んだ。

ギュッと胸元を押さえて息を整える。

ドキドキが止まらないまま、うつ伏せでベッドに転がった。

まーくんと付き合う事になったのは去年の12月。

まーくんから、付き合って欲しいって言われた時は、夢でも見てるんじゃないかって、何度も確かめた。

お隣さんで同い年、幼馴染みで同性の俺たちは、家族ぐるみで仲が良い。少し離れた先にあるマンションに住んでる翔ちゃんも昔からの仲だ。

俺の初恋の人…それがまーくんで、その片想いは保育園の頃から続いていた。

自分が女の子を好きにならないと気づいたのは小学校の修学旅行。

男子と風呂に入るのが嫌…というより、まーくんと裸でお風呂に入る事を考え勃起したのがきっかけだ…。

あぁ…これはいよいよだなと思った。

修学旅行の夜、好きな女の子の話を暴露し合う盛り上がりにすっかりついて行けず、孤立する俺を、まーくんはその時も優しく相手してくれた。

まーくんはかっこよくて、天然で、めちゃくちゃに優しい。

誰にでも優しいのが玉に瑕なんだけど、そこも含めて本当に好き。

好きなんだけどっ!!

まーくんと付き合い始めてもうすぐ半年。

エッチな事にも興味がある年頃だし、勿論、まーくんとあんな事やこんな事なんてのを考えないわけじゃない。

なのに…

いっつもうまい具合に…

はぐらかしてしまう!!!

だって…だって…そりゃ、まーくんは大好きだけど!

つまり俺は立ち位置的に多分、じゃなく、絶対にネコで、まーくんがタチ…ということは…。

掘られるのは間違いなく俺…だよなぁ。

そう思うと怖くて前に進めない。

そして、何よりあの顔面偏差値超ハイレベルが俺なんかに何かをしようとする事を考えただけでお湯が沸きそうに身体が熱くなってしまう。

高校生になるまで、まーくんは触れるだけのキスで満足してた。

高校に入って、受験から解放されると、まーくんはちょっとエッチなキスをするようになった。

それがまた…上手いからヤダ。

まるで経験豊富なモテ男みたいに俺を翻弄する。幸せで仕方ないくせに、何だか悔しい。

最近じゃ、そんなエロいキスの合間に、あの長くて綺麗なゴツゴツ骨が浮いた男の手が俺の身体を撫でる。

凄く気持ち良くて、流されそうにはなるけど、ミジンコみたいな小さな理性が残ってて、俺はいつもそこから逃げ出してしまう。

まーくんに触って欲しいのに…

恥ずかしくて、怖くて、覚悟が決まらない。

覚悟が

決まらないんだよぉ…。

著者

ninon

オリジナルの小説を書いていきます。 嵐さんの大ファンです。 黄色を愛でる幸せに生きています。 二宮和也Addiction... どうぞよろしくお願いいたします。 尚、このブログ作品はフィクションであり、実在する人物、団体等とは一切関係ございません。

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