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yellow side

まーくんの家でおばさんとすれ違った時、正直、心臓がバクバク口から出ちゃうとこだった。

あんな状態で唐揚げ囲んでワイワイ出来ないよ!

家に帰ると、うちも唐揚げでちょっぴり胸焼けしそうだった。

何だかあれやこれやといっぺんに片付いちゃった気がする。

夕飯を済ませた俺はすぐに部屋に戻ってベッドでゴロゴロしていた。

思い出すのはエッチな事ばかり。

合間にちょっぴり潤くんの幸せを思い出す。

翔ちゃんと潤くんかぁ…

絵になり過ぎて怖いくらいだな。

あの二人が幸せのお裾分けをくれて、まーくんの今日の嬉しい一言を聞けた。

“カズ…早く2人で暮らそう。俺、早く大人になるから…ね”

俺、あの人と暮らすんだ…

こんなに好きで、家が隣なだけじゃ我慢が利かなくなってる。

まーくんが好き。

まーくんが大好き。

あんな真っ直ぐな目で、俺だけを見てくれる。

早く…

俺も早く、大人になりたい。

まーくんに守って貰うばっかじゃなくて、ちゃんと俺もまーくんを幸せに出来る人に!!

……

「で?!なぁんで朝っぱらからヨコが居んの?」

翌朝、いつものように玄関を出て門扉を開いたら、まーくんの隣には既に先客が立っていた。

「うるさいなぁ~、おったらアカンのかい!」

「だってヨコ方向違うじゃん!」

『まぁまぁっ!ね、カズ、きみちゃん今日バイトだったんだよ。俺も朝のジョギングで出会ったの。ね、キミちゃん!』

「フン」

『もぉ~キミちゃぁん!』

「まーくん、朝走ってるの?」

俺はヨコを無視して、まーくんの制服を摘んだ。

『あ、うん。毎日じゃないけどね。』

「そうなんだぁ」

「何赤なっとんねん!」

「べっ!別になってないもんっ!!」

俺はまーくんの綺麗に割れた腹筋をガッチリキッチリ思い出していた。

ヨコが赤くなってるなんて茶化すから慌ててしまう。

まーくんにエッチな事を考えてたのがバレてしまう!

ほんっとロクな事言わないんだから!!

『仲良くしてよぉ~』

間に挟まれたまーくんが困った顔をしながら歩く。

前方にマンションから出て来た翔ちゃんが見えた。

こうなったら、今朝はまーくんを諦めて翔ちゃんと行こうかな!

「しょっ…ちゃ…」

手を挙げて名前を呼び掛けて言葉をほとんど飲み込んだ。

横道から出てきたのは潤くん。

頰を赤らめて駆け寄るのが見えた。

そりゃそっか…

上手くいったんだもんな…

邪魔…出来ないじゃん

俺は力なく振り上げていた手を下ろした。

「何や?2年の先輩んとこ行かんでええの?…あれ?…松本ちゃう?」

俺とまーくんが目を合わす。

だ、大丈夫だよね!そっ!外だしね!

って心で呟いた時にはもう遅かった。

翔ちゃんが潤くんの腰を引き寄せ、頭を撫でると、二人は少し見つめ合い、軽くキスをしたのだ。

オーマイガーッッ!!!

俺はバッとまーくんの向こう側に目をやる。

まーくんもまるで機械のように正確にヨコを見下ろしていた。

著者

ninon

オリジナルの小説を書いていきます。 嵐さんの大ファンです。 黄色を愛でる幸せに生きています。 二宮和也Addiction... どうぞよろしくお願いいたします。 尚、このブログ作品はフィクションであり、実在する人物、団体等とは一切関係ございません。

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