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yellow side

ログハウスのデッキで締めのスイカを食べた。

その時の俺はすでに少し気分が良くなっかた気がする。

花江さんから明日は花火があ上がりますよと聞いて、みんなで盛り上がったのを最後に、黙り込んでしまった。

『翔ちゃん、俺とカズ、先に部屋に帰っていいかな?ちょっとはしゃぎすぎたから疲れちゃった。』

「おぉ。大丈夫か?」

『うん!大丈夫!寝れば治るから!行こうかカズ』

華ちゃんや花江さんがいる手前、いつもなら差し伸べてくれる手はなかった。

「……うん…」

ログハウスの中に入ったあたりでは…デッキの声がまだ楽しそうに聞こえていた。

階段を登る辺りから、その声は次第に聞こえなくなり、部屋に入ると、無音に近かった。

「まーくん…」

『なんか元気ないね?何かあった?』

ポスンとベッドに後ろ手を突いて座り込む。

フルフルと首を左右に振って俯く。

まーくんの足先が視界に入って、俺は顔をあげる。

ぐうっと肩を押され、上半身がベッドに倒れ込む。

天井が天窓になっていて、まーくんの後ろは満天の星空だった。

『俺、カズの事は分かるよ?今、元気ないのも、分かる。だけど、理由までは難しいな…教えて』

まーくんがゆっくり俺に覆い被さり、首筋に顔を埋めた…

長い腕が俺の腰をキュッと締め付けてくる。

「た、楽し過ぎて…なんか寂しくなっちゃって…なんか…怖くなって…」

俺は腕を顔の前でクロスさせ、涙が込み上げるのを我慢した。

まーくんが俺の腕を下ろし。両手首を押さえつけられる。

顔が鼻先を掠めるくらい近づいて、睨みつけて来るまーくんは言った。

『俺が居るのに…怖いの?』

まーくんの言葉にズズッと鼻を鳴らしながら答えた。

「まーくんがいるから怖いんだよ!!まーくんが好きでっ!!まーくんが大事でっ!!まーくんと俺はっ!ヨコと花ちゃんみたいに普通じゃないからっ!」

ギュッと唇を噛み締める。

そうしたら、まーくんがギュッと噛んだ唇にキスをした。

ビクンと驚いた体が跳ねる。

『カズ…ずっと一緒にいようね…大好き…俺さ、変われないよ。カズの事、嫌いになったり、一緒に居なくなったり、想像つかないもん。だからね、カズが普通に憧れても…無理だよ』

「え?」

まーくんの目をそっと見上げる。

満天の星とミスマッチな少し狂気じみた笑顔のまーくん。

『カズは一生、俺と異常でいればいいんだよ』

ゴクリと喉が鳴ったのが最後だった。

俺の肌に

体温の高いまーくんの指先が…

ゆっくりと

這い回る。

投稿者

ninon

オリジナルの小説を書いていきます。 嵐さんの大ファンです。 黄色を愛でる幸せに生きています。 二宮和也Addiction... どうぞよろしくお願いいたします。 尚、このブログ作品はフィクションであり、実在する人物、団体等とは一切関係ございません。

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