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Green side

防波堤沿いを翔ちゃんと歩く。

朝早いせいか、人の気配はない。

夏らしい海の波音と潮風が身体を包む。

『翔ちゃん、ありがとうね。連れてきてくれて』

「ハハ、何だよ。改まって」

『ん~、さっきも言ったけどさぁ、俺達って…まぁ…普通じゃないわけじゃん?俺達は普通でもだよ。』

「あぁ…まぁな。」

『なぁんかさ!色々思い悩む時もあるみたいなんだよね』

「あぁ…ニノ?」

『うん…ずっと一緒だよって言ったってさぁ…未来なんて何の保証もないし』

「むっずい事考えてんなぁ」

『あぁ~バカにしてる!』

「してねぇよ。ただ、そんな事、男女でも一緒じゃん?終わると思って誰も始めねぇだろ…」

『翔ちゃん…』

「続けるしかねぇんだよ。伝えたいなら、ずっと、毎日毎日…想いっての?ソレをさ、伝え続けるしか、なくないか?」

俺はふざけて防波堤の上を歩いたりしていたんだけど、ぴょんと飛び降りて微笑んだ。

『やっぱ翔ちゃんは俺らの翔ちゃんだね!』

「んだ…それ」

『カッコいい~って事!!あったぁ~!翔ちゃん!コンビニあったよ!』

前方に見慣れた看板を目にしてはしゃいだ。

『だぁーかぁーらぁ~っ!フフ!この先にあるっつったじゃん!コンビニまでぇ~っ!よーいドンっ!!」

『あっ!翔ちゃんずるっ!!』

早朝

海辺

幼馴染みとの

他愛も無い会話

俺達はビーチサンダルで猛ダッシュする。

馬鹿げた競争をして、帰り道は負けた翔ちゃんの奢りでアイスを食べながらログハウスに戻った。

俺達の最高の思い出を作る時間は後一日。

棒から垂れるアイスが指先をベタベタにして、いやらしい事を思い出しながら

その甘い溶けたアイスを

舌先で舐めとった。

著者

ninon

オリジナルの小説を書いていきます。 嵐さんの大ファンです。 黄色を愛でる幸せに生きています。 二宮和也Addiction... どうぞよろしくお願いいたします。 尚、このブログ作品はフィクションであり、実在する人物、団体等とは一切関係ございません。

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