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Green side

『お待たせっ!はぁ…はぁ…砂浜は浴衣と…下駄でっ…走るもんじゃ…ないっ…ね…はぁ…』

「まーくん汗すごっ!」

『あぁ…うん、はいっ!水っ!グチュグチュしてっ!』

俺は片方の手のひらを膝に当てて前屈みになって息切れしながらペットボトルをカズに突き出した。

「ふふ…まーくんが飲みなよ」

汗だくの俺を見て笑いながらそう言うカズにブルブルと首を振る。

『とっ!とにかく!口ゆすぎな』

カズはフイと視線をそらしながらペットボトルを受け取り、キャップを捻った。

ちょっとムッとした顔をしている。

「俺…全然気持ち悪くないよ…まーくんのだもん。まーくんの味が口に拡がって俺の中に入るって思ったら…俺も興奮しちゃうし…まーくんがうるさいからゆすいであげるけどっ!俺っ!何回だって飲めるし!出来るんだからっ!」

誰かこの子の暴走止めてくれよ…無自覚の煽り上手ほど手放しで喜べ無いものはないだろ~。

散々文句を言って、カズはペットボトルを傾けてさっきと同じように白い肌の喉仏を揺らす。

俺は隣に腰を下ろして、横からその首筋にチュッと口づけた。

ビクッと身体を揺らしてビックリしたカズが水をペットボトルから溢して水滴が喉元を流れて行く。

『ごっごめんっ!大丈夫?』

流れる水滴を手で拭おうと首に触れる。

その手にカズが手を重ねて引き寄せられた。

ゆっくり唇が重なる。

砂浜に突いた手のひらが体重を受けて沈む。

重なる顔の向きを何度も変えながらキスをした。

お互いに甘い吐息が混じり始めた頃…

ドーン!

ドドーン!パンッ!パラパラパラ…

ヒュゥ~ッッドドーン!!

空に降ってきそうな花火が次々と上がり始めた。

著者

ninon

オリジナルの小説を書いていきます。 嵐さんの大ファンです。 黄色を愛でる幸せに生きています。 二宮和也Addiction... どうぞよろしくお願いいたします。 尚、このブログ作品はフィクションであり、実在する人物、団体等とは一切関係ございません。

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