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「待って!待ってってば!!もうしないからっ!!絶対しないからっ!」

『ぅ…っるさいなぁっ!聞き飽きたよっ!明日荷物まとめて出てけよ』

「まーくんっ!まーくんってば!!」

呼びかける相手の腕に掴まって縋るように上目遣いを使う。

『何っ!!』

振り払い切れない彼は勢いよくぶら下がる俺と目を合わせた。

「本気で言ってないよね?…俺…まーくんが居なきゃ死んじゃう」

なわけねぇだろ…バーカ。

ギュッと抱きついて首筋にスリスリと鼻先を擦り寄せチュッと音を立てながらキスをする。

時折、圧をかけて吸い付き、首に真っ赤なキスマークを残す。

『ニノ…』

情に流されて

欲に流されて

おまえは俺を手放せないよ。

「まーくんの為にもう解してあるんだ。すぐ挿れていいよ』

『ニノ…俺は…』

「そんな難しい顔すんなって…まーくんの大っきいの…頂戴」

まーくん、名前を相葉雅紀という男。俺の腐れ縁で同居人だ。

いや、世間じゃ恋人同士の共同生活を同棲って言うんだっけ?

じゃあ、きっとまーくんとの生活は同棲になる。

彼は俺の

恋人くんだからだ。

高校の卒業式。

まーくんは真っ赤な顔で俺に告白してきた。

卒業したら、さすがに離れ離れになると思ったらしく、学ランだった第二ボタンが欲しいと涙目で頭を下げて来たっけ。

思えばあれが始まり。

まーくんの住むハイツに転がり込んで二年近くが経とうとしていた。

俺の名前は二宮和也。

女も男も大好きな、とにかく下の緩い生活をしているフリーターって奴だ。

で、朝帰りして冷蔵庫の物を勝手に食い漁り、腹が満たされたらぐっすりソファーで寝こけていた。そんなところに夕方、大学から帰ったまーくんが散らかしきった部屋を見て怒り出したと言うわけ。

いや…どっちかと言うと、昨日遊んだ女のファンデや口紅があちこちに残っていた事の方が原因…かも知れない。

まーくんの手を掴んで無理やり俺のシャツの中に入れる。

猫の様に擦り寄るとまーくんは大きな溜息をついてシャツから手を出した。

「しないの?」

『シャワー…浴びてきなよ…』

「あ!そっか、綺麗な方がいいもんね!」

『違うよ…今日はしない…その口紅、早く落として』

俺は服についたファンデなんかを見下ろして

「わかったよ…ノリ悪いなぁ」

と風呂場に向かった。

簡単に裸になりポイポイと洗濯機に汚れた服を放り込む。

熱めのシャワーに打たれながらぼんやりする。

俺がこんな調子なのは今に始まったことじゃない。

高校の頃だって大概遊んでいた。それを見て俺を好きだとか言って来たんだ。ガッカリさせたつもりもない。

俺はこうやって適当に生きてるのが心地良いんだ。

制限されたくない…。

そう思う事は、悪い事なのか…いまいち俺には分からない。

風呂から出ると、汚れ物を入れた洗濯機は静かに回っていた。

綺麗に畳んだ着替えが置いてある。

初めから、まーくんはこうやって俺を甘やかす天才だった。

著者

ninon

オリジナルの小説を書いていきます。 嵐さんの大ファンです。 黄色を愛でる幸せに生きています。 二宮和也Addiction... どうぞよろしくお願いいたします。 尚、このブログ作品はフィクションであり、実在する人物、団体等とは一切関係ございません。

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