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朝起きたら…死んでいた。

俺、二宮和也25歳。

大学を卒業して、無事に就職し、働き始めた矢先の出来事。

受け入れられる筈がない。

ついでに言うと、今、目の前でバサバサと羽根を撒き散らしている男と来たら…

『俺、天使です』なんて満面の笑みでほざきやがる。

『あのぉ~』

「何っ!てかさ!不法侵入だよ!警察呼ぶよ!ハロウィン近いからって高校生がはしゃいでんじゃないよ!こっちは多少のブラック企業なの目を瞑って働いてんの!分かる?」

『は、はぁ…いや、そうじゃなくて…俺は天使なんですよ。二宮和也さん25歳、〇〇企業にお勤めのサラリーマン一年目…彼女…なし』

俺は高校の制服姿で羽根を背負った天使と名乗る男をジッと睨み付けた。

彼は引き攣りながらポリポリと頰を掻く。

バサッとたまに羽根を無意識にかバタつかせ、ぅゔ~んと悩ましげだ。

「最後の彼女ナシってとこまで調べたわけ?怪し過ぎるよ、君」

『と言われましても…報告書が上がってきますから…』

「いや!どう考えてもこの状態は変だよっ!あぁ!昨日飲み過ぎたせいだ!あんなクソみたいな飲み会!!俺は嫌だったのに!今時、一気コールとか忘年会でも無いのに!変な夢まで見せる気かよっ!」

肩がゼェゼェ荒い息遣いで揺れる。随分な剣幕で目の前の高校生を捲し立てた。

『申し上げにくいんですが…死因は急性アルコール中毒です。』

「ハァ~っっ?!」

『いや、何と言って良いか…』

ベッドの足元に正座している彼は苦笑いする。

「なぁ…おまえ幾つ?名前は?とにかく警察行こう!」

布団から上半身だけを起こし天使と名乗る彼と対峙して話してはいたが、埒があかない。

手を引こうとするとたたまれていた翼が寝室を包むように広がり、彼が後ろに逃げた。

バサバサっとリアルな羽音がする。

舞い散る白い羽根がヒラヒラと目の前に舞い落ちて来た。

俺はその羽根のデカさに驚く。

万年筆なんかに付いてる物の何倍かはデカイ。

羽根に気を取られて彼が後ろに逃げたのを忘れていた。

顔を上げてゴクッと喉が鳴る。

『あぁ…えっと…俺は相葉雅紀、17歳です。警察はぁ…ちょっと勘弁してください』

そう苦笑いした彼は、ベッドの足元で…

浮いていた。

著者

ninon

オリジナルの小説を書いていきます。 嵐さんの大ファンです。 黄色を愛でる幸せに生きています。 二宮和也Addiction... どうぞよろしくお願いいたします。 尚、このブログ作品はフィクションであり、実在する人物、団体等とは一切関係ございません。

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