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相葉くんに手を引かれ歩く。

ある一線を超えた場所から強いお香の香り。

「あ、相葉くん、なんか…匂わない?」

『あぁ良く気づきましたね。やっぱり二宮さんは選ばれた人だ。』

「ぁ、いや…いまいち何を褒められてるか分かんないんだけどさ、とりあえずその二宮さんってのやめない?ニノで良いよ。沢山助けて貰ってるしさ、年上なのは気にしないで」

相葉くんは繋いだ手をギュッと握り俺を引き寄せ抱きしめた。

『はいっ!嬉しいです!』

「くっ!苦しっ!!」

『わぁっ!すみません!どうも力加減が分からなくて』

「おい!お二人さんっ…いつまでイチャイチャしてんのかね?用事があるんじゃねぇの?」

シャランと鈴の音…

途端にまた強い風が吹いて俺は目を瞑る。

おさまった風。腕を下ろし、視界をゆっくり開くと、相葉くんがペコリと頭を下げた。

目の前には赤や黒の色彩に囲まれたさながら昔の遊郭じみた世界観が広がっている。

目の前で、サテン地の光沢に似た着物のようなデザインに身を包んだ三人の男がそれぞれこっちを見ていた。

蛇に睨まれた蛙とは良く言ったもんだ。

俺はしっとり汗を掻いて半歩後ずさった。

明らかにヤバい奴らだ。

「シャンティへようこそ。お望みのもんならなんでも揃いますよ?し.ん.い.りさん」

ブワっと視界が歪んで、次の瞬間には相手は眼前だった。

挑発するような目線で顎を掴まれ目を合わせてくる。

その手を相葉くんが掴んだ。

『松潤から…伝達があったかと思います。ありますか?』

手を掴まれた男はフンと鼻を鳴らし、その手を振り払った。

「あるよ。…うんと良いヤツだ。代金は後でもかまわねぇ」

ニヤリと笑う男は袖を大きく振って腕や首に付いた鈴を妖艶に鳴らして二人の元へと向かい、俺たちに背を向ける。

三人が横並びに揃い、三者三様にしてニヤリと笑った。

相葉くんが俺を見つめ呟いた。

『代金はおそらく今払えません。かなり高額です。後で払うという事でいいですか?』

「ぅ、うん、そりゃ構わないけど…トイチとかじゃないよね?」

怯える俺に、相葉くんが苦笑いして言った。

『トイチの方が良いかも知れませんけどね』

「いるのかい?要らないのかい?松潤の紹介だから割り引いてやるってんだ。」

『いっ!要ります!無いと羽が機能しないままだ!』

相葉くんが焦ってそう言うと、三人はケラケラ笑った。

「ヒヒッ良いねぇ~!真っ直ぐな奴は!じゃあ…♪お代は後…♪最高のを用意しよう」

著者

ninon

オリジナルの小説を書いていきます。 嵐さんの大ファンです。 黄色を愛でる幸せに生きています。 二宮和也Addiction... どうぞよろしくお願いいたします。 尚、このブログ作品はフィクションであり、実在する人物、団体等とは一切関係ございません。

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